第四回在宅医療勉強


すぎなみ在宅診療所で第四回在宅医療勉強会が行われました。
今回の勉強会は、胃ろう(PEG)と関連商品のご紹介と症例検討を行いました。

今回も多くの方にご参加いただきました。御礼を申上げます。
また次回の在宅医療勉強会も何卒、宜しくお願いいたします。

在宅医療勉強会の様子

第一回在宅医療勉強会の様子

第二回在宅医療勉強会の様子

第三回在宅医療勉強会の様子

在宅医療の症例検討

CASE1~胃ろうの患者様の症例

17歳頃に反射性交感神経ジストロフィーと診断される。翌年、疼痛管理目的で硬膜外アルコールブロック注射を
施行された後から第5頚椎以下の部分麻痺が残存した状態。
現在のADLは、寝たきりで気管切開・胃ろう・膀胱カテーテル・PICC(中心静脈栄養ライン)があり、
意識ははっきりしています。退院後から週一回の往診を開始しました。

一週間後、PICCカテ閉塞。入院にて、新たに左上腕にカテ挿入しました。一ヵ月後、挿入部の発赤腫脹と発熱。
感染症のためPICC抜去をしました。その後末梢静脈から輸液を1日1000ml施行継続。
強い痛みが間歇的に出現するため以前からアタラックスPやセルシンを静脈注射していたが、それも継続していました。

2ヵ月後、PEGの状態確認と必要であれば別部位へ入れ直し依頼し、連携病院受診。
内視鏡所見で問題はありませんでした。

2ヵ月後、痛みに対しデュロテップMTパッチを開始しました。2.1mgから徐々に増量した所痛みも漸減し、
3ヵ月の時点で8.4㎎を使用して注射薬はほぼ使用せずに過ごすことが可能となりました。
3ヵ月後 Ajinomotoメディエフプッシュケア2.5 300kcal/120gを勧めて変更しました。
1回の量が少なくなり、本人から楽であると継続することを希望されました。

3ヵ月後、経口での飲食を希望され、声門閉鎖術あるいは気管食道分離術を受けるため待機状態。
術後は発声は不可能となることも承知しています。

CASE1~メモ

難病・寝たきりの女性。

気管切開状態のため飲食できず、PEG設置されたが、1回の注入量が少量のため水分は点滴で補給している。

中心静脈栄養がトラブル続きでうまくいかない。また、末梢血管が脆弱な為、点滴も困難な状態。

全身痛がひどく、疼痛コントロールとして注射薬をしようしていたが麻薬使用により効果が得られた。

栄養食品を変更することで嘔気・嘔吐を伴わなくなり、カロリー摂取が良好となった。



胃ろうについて(PEG・カテーテルの種類)

PEGとは?

PEGとは、内視鏡を用いて、胃に栄養を送るための小さな穴をおなかにつくる手術のことです。できた穴が新しい「口」となり、そこから栄養を摂取することができます。

カテーテルの種類について

カテーテルの種類は、複数ありますが交換する期間が長いもの、短いものやまた動作の邪魔にならないもの、投与時の栄養チューブに接続がしやすいもの等様々です。詳細は下図を参照ください。

カテーテルの種類

胃ろう関連商品のご紹介も行いました

味の素ニュートリション株式会社様にご協力をいただき、胃ろうの関連商品のご案内も行いました。
今回ご紹介いただきました商品は、「メディエフプッシュケア2.5」、「アクアケアゼリー」、「アクアソリタ」になります。

メディエフプッシュケア2.5

メディエフプッシュケア2.5

理想的な栄養バランスで最小量を実現した、高濃度タイプ(2.5kcal/g)の流動食です。

アクアケアゼリー

アクアケアゼリー

水分の補給と体内保持をおいしくサポートするゼリー飲料です。

アクアソリタ

アクアソリタ

水分・電解質補給をおいしく上手にサポートする経口補液です。


在宅医療の役割

カテーテルの種類

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